塾に行かないで自分で勉強することでも、成績を上げることができる子もいます。 家庭教師や通信教育も行わず、自分独自で勉強することを「自宅学習」として、これと塾との比較をしてみます。
自宅学習には次のような特徴があります。
1.すべて自分に任されている
「なにを、いつ、どれだけ勉強するか」をすべて自分で決める必要があります。 さらに、使う参考書や問題集も自分で選ぶ必要があります。
また、実際に決めたことができたかの確認も自分で行うことになります。 誰でも自分には甘くなってしまいますが、成績向上のためには厳しくチェックする必要があります。
ただし、こうしたことができるならば、自宅学習は効果的です。 自宅学習で身につけた習慣は、高校や大学、さらには就職してからも役立つものとなります。
2.勉強内容が片寄ったものになってしまう
すべて自分で決めるため、どうしても勉強内容が片寄ったものになってしまいます。 自分が得意な科目・分野しか勉強しなかったり、逆に苦手なものばかり勉強してしまいます。
苦手なものだけを勉強するのは、良さそうに思えますが、それでは長続きしません。 何事もバランスが大切です。ときには得意なもので、勉強の勢いをつけることも必要です。
また、一人では勉強内容が片寄っていることに気づかないものです。 その結果、勉強時間に比例して成績が上がるとは限りません。
3.スランプから脱出できない
片寄った勉強内容だと、成績の好不調の波が大きくなります。 成績に結びつく勉強内容になっているときは、とても良い成績を取れます。
ただし、単元や進度によって勉強内容を変えなければならないことがあります。 このときの軌道修正が自宅学習ではうまくできません。
これは、成績が良かったときの勉強内容への自信があるだけに、その勉強にこだわってしまうことも一因です。 その結果、スランプからなかなか脱出できなくなってしまいます。
本来、勉強は自分ひとりで行うものですので、この「自宅学習」こそが本当の勉強の姿ではあります。 また、塾に通うことになっても、自宅でも自分で勉強(予習、復習)する必要はあります。
ただし、「自宅学習」は上記のように、簡単ではありません。 最初は、塾との併用で「自宅学習」をし、できるようになれば「自宅学習」だけにするということも選択肢の一つだと言えます。