学習塾に通っている中学生の割合について最新データで調べてみました。
データは文部科学省の「子どもの学習費調査(平成28年度版)」。
全国の中学生を対象としたもので、2年おきに調査されているものです。
まずは都市と地方の違いを見てみます。
都市部は塾通い率が高く、平均塾代も地方の1.5倍以上
次の表は市区町村別にみた通塾率と平均塾代です。
ここでは文科省のデータにある塾代を支払った人の割合を通塾率としています。
都市別の通塾率と平均塾代
市区町村 | 通塾率% | 年間平均塾代 |
---|---|---|
5万人未満 | 52.8 | 206,000円 |
5万人以上15万人未満 | 64.3 | 266,000円 |
15万人以上 | 73.1 | 317,000円 |
指定都市・特別区 | 79.4 | 332,000円 |
(文部科学省「子どもの学習費調査(平成28年度版)」より作成)
指定都市・特別区とは、札幌市、仙台市、さいたま市、千葉市、横浜市、川崎市、相模原市、新潟市、静岡市、浜松市、名古屋市、京都市、大阪市、堺市、神戸市、岡山市、広島市、北九州市、福岡市、熊本市の20市と東京23区のことを意味しています。
こうしてみると、都市部のほうが地方よりも通塾率が高く、塾代も高くなっていることがわかります。都市部は集団塾から個別指導塾まで選択肢も多いので、いずれか塾に通っている子が多いと言えそうです。
次に学年別の通塾率と平均塾代を見てみます。
公立中学校3年生で年40万円
公立の中学校に通っている子の学年別通塾率と平均塾代(年間)が次の表です。
公立中学生の学年別通塾率と平均塾代
学年 | 通塾率% | 年間平均塾代 |
---|---|---|
中学1年 | 57.9 | 203,000円 |
中学2年 | 67.8 | 240,000円 |
中学3年 | 80.4 | 401,000円 |
(文部科学省「子どもの学習費調査(平成28年度版)」より作成)
公立中学校に通ってる中学3年生の場合、高校受験があることから通塾率は80%を超え、平均塾代も年間40万円以上となっています。塾代は中学1年ときと比較すると2倍近くです。
私立中の場合はどうかというと次のとおり。
私立中学生の学年別通塾率と平均塾代
学年 | 通塾率% | 平均塾代 |
---|---|---|
中学1年 | 52.8 | 228,000円 |
中学2年 | 55.4 | 254,000円 |
中学3年 | 56.2 | 303,000円 |
公立中ほどではありませんが、私立中に通っている子でも塾に通っている子は少なくありません。中学1年の段階から私立中でも2人に1人は塾に通っていることになります。私立に行けば「塾代がかからない」と思ってる人には意外なデータかもしれませんね。